健康増進を支えてくれた呼吸法(気功)と中国武術


●太極拳


太極拳で足腰を鍛え、武術に興味が募る

 

30歳を過ぎてから人並みに健康になった私は、体を鍛えようと太極拳を始めました。

元気になって武道をやってみたいというのは、子どものころからの憧れでした。

それで、あまり動きが激しくなく、年齢に関係なくできる24式太極拳を学びました。

ゆっくりした動きですが、重心を下げて低い態勢で動くので、足腰を鍛えるにはもってこいでした。

そのうち、型ばかりではなく、実戦で使える方法を教えてほしいと思うようになりました。

後年、中国人の太極拳家と出会って、すさまじいほどの武術であることを知り、目からウロコが落ちる思いでした。

 

●西野流呼吸法(気功)


気のパワーを知り、呼吸法の稽古にいそしむ

 

20数年前のこと、日本で有名な西野バレエ団の西野晧三先生が、気で人を飛ばしているのが映ったカラー写真を武道の雑誌で見て、衝撃を受けました。

科学で解明できない不思議な力がこの世にあることを知っていた私は、ワクワクしました。

そこで、札幌にある同好会の教室や、西野先生が主宰する東京の道場に行き、実際に気のパワーで人を飛ばす光景を目の当たりにして、稽古に参加しました。

実際に指導する立場で人を飛ばせるようになると、ますます気のエネルギーの不思議さを解明してみたいと思い、他の流派の気功も勉強しました

 

●中国武術 形意拳(河北派)


中年になって、実戦的な形意拳の稽古を始める

 

40代後半になって、太極拳と親戚関係にある形意拳と出会い、習うことにしました。

先生が実戦の使い手であり、その強さは目を見張るばかりでした。

最も魅力的だったのは、筋肉のパワーを使っていない点でした。

姿勢や意識、精妙な感覚を使って、想像を超える力を出す中国武術のすごさを知りました。

技よりも、時間をかけて武術の体をつくり上げていくという面では、修行の世界と同じです。

小柄でも、力が弱くても戦える中国武術に引き込まれました。